団員のつぶやき

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2018/05/02

コンサートで表示する字幕の内容

| by:member
こんにちは、小田です。
前回のコンサートの際、演奏中にプロジェクターで投影する画像の内容を団員さんが知ることができなかった、というご指摘をうけましたので、今回の上演中に表示する字幕の原稿を貼り付けておきます。なお、この字幕原稿は僕の自作で、権利は僕にありますので、転用される場合は僕にご相談をお願いいたします。
前回と違い、お配りした対訳に比べると、だいぶ意訳などで修正を加えてあります。

あと、一点、お配りした資料の中に、誤訳がありました。マクベスの中のconversaという単語を“修道女”と捉えておりましたが、これはconversare“会話する”という単語の分詞形でした。英語でいうconversationの動詞形です。今回の字幕では訂正してあります。大変失礼いたしました…。


グノー作曲
オペラ『ロメオとジュリエット』より
“プロローグの合唱”

かつてヴェローナで戦いを繰り広げた
二つの家 モンタギューとキャピュレット

その終わりなき戦いの果て
両家は共に血で染まることとなる

一条の光の如く現れた
ジュリエット

ロメオは恋に落ちた!

二人は 自らの家に背き
愛を燃え上がらせた!

残酷な運命!
ひたすらに惹かれ合う!

哀れな恋人達の
その生命により

悲恋を生んだ 戦いの歴史は
ついに幕を下ろした

ヴェルディ作曲
オペラ『マクベス』より
“虐げられし祖国よ”

虐げられし祖国よ!

虐げられし祖国よ!

安らげるその名は 今はなく
母なる国とも もう呼ばれない・・・

お前が同胞たちに語りかけるのは
今や 墓の中でだけ!

孤児達や 夫や子を亡くした女達が
朝が来る度に 悲しみの叫びをあげる

それを見た空は 憐れみを湛えて
どこまでも広がり

虐げられし祖国よ
お前の悲しみを運んでゆく!

死者のため 鐘は鳴り続ける
しかし 誰も どうすることもできない

苦しむ者 死せる者に
涙を流すことさえも

死者のため 鐘は鳴り続ける
しかし誰も 涙すら流せない

虐げられし祖国よ!

虐げられし祖国よ!

我が祖国よ!

祖国よ!

ラター作曲
『まだらな ひな菊』
まだら模様の ひな菊 すみれ
種つけ花は 肌着の色か

黄金の色は 金鳳花
色鮮やかな 草木の茂み

あちこちの木でカッコウが
所帯持ち達を あざけり歌う

カッコー カッコー カッコーと
春を報せて 狂い鳴く

カッコー カッコー その声に
女房のことが 気が気じゃない

牧童は麦笛を吹き鳴らし
ヒバリは戯れ 農夫を起こす

鳩も カラスも 皆 まっ盛り
少女は薄手の下着の仕度

あちこちの木でカッコウが
所帯持ち達を あざけり歌う

カッコー カッコー カッコーと
春を報せて 狂い鳴く

カッコー カッコー その声に
女房のことが気が気じゃない

麦が すっかり穂を伸ばし
さくらんぼ達は 真っ赤に熟し

苺は たっぷりのミルクの中
少年たちは 川の中

おお そうだ 丁度こんな時期
愛する彼女は こう言ったか

“きっと彼女は 近いうち
もう 女の子を卒業ね”

カッコー カッコー カッコーと
春を報せて 狂い鳴く

カッコー カッコー その声に
女房のことが 気が気じゃない

カッコー カッコー
ファララララ

大きな声をあげ
歌え 歌え カッコウ!

大きな声で!

ラター作曲
『吹けよ 吹け 冬の風よ 』

吹けよ 吹け 冬の風
吹けよ 吹け 冬の風

人間は恩知らず
お前は まだ良い方だ

お前の 見えない牙など恐くない
少し息は乱暴だがな

ヘイホー! 歌え ヘイホー!
歌え 緑の ひいらぎに

友情は信用ならない
愛など もっと馬鹿げてる

だから ヘイホー! ひいらぎよ!
この世の何と楽しいことか

凍れ 凍りつけ 荒れる空よ
凍れ 凍りつけ 荒れる空よ

噛みつかれた気もしない
恩知らずの方が よっぽど酷い

お前は 水を いびつに変えるが
それだけだ

友を忘れる方が
よほど人を傷つける

ヘイホー! 歌え ヘイホー!
歌え 緑の ひいらぎに

友情は信用ならない
愛など もっと馬鹿げてる

だから ヘイホー! ひいらぎよ!
この世の なんと楽しいことか

ニコライ作曲
オペラ『ウィンザーの陽気な女房たち』
より
“月の出の合唱”

甘き月よ!
美しき夜よ!

安らぎが総べる世界で
愛が 今 目覚める

甘き月よ!
美しき夜よ!

安らぎが総べる世界で
愛が 今 目覚める

甘き月よ!
美しき夜よ!

安らぎが総べる世界で
愛が 今 目覚める

ヴォーン=ウィリアムズ作曲
『ウィンザーの森で』より
“ウェディング・コーラス”

ご覧なさい ほら 愛の馬車だ
そこには 美しき我が君

引くのは 鳩か 白鳥か
愛に導かれる 素晴らしい車だ

皆が 彼女の美しさの とりこ
惹かれずにはいられない

いっそ この景色を楽しもう

皆 彼女が乗る車をめざし
戦いも 海も 乗り越えるかのよう

しかし 見よ 彼女の眼は
愛の世界の すべてを照らす

見よ 彼女の 光り輝く髪は
空へ上る愛の星だ

あの なめらかな額に 相応しい
やわらかな言葉を

整った眉が 優美さを脱ぎ捨て
顔を伝っていく

まさに生命の勝利
流転する万物の成果!

人の手に触れずに育つ
百合を見たことはあるか?

土が よごす前の
雪に触れたことはあるか?

ビーバーや 白鳥に 触れた感触や
バラのつぼみや 焼けた甘松の香りを

そうだ 蜜蜂の味を
知っているか?

何と白く
何と柔らかく

何と 彼女は
甘いのだろう

何と白く

何とやわらかく

何と甘いのだ
彼女は!

ヴォーン=ウィリアムズ作曲
『ウィンザーの森で』より
“エピローグ”

人は 泣く時も 笑う時も
起きていても 寝ていても

早死にしても 年取っても
寒い時も 暑い時も

お天道さまに見られていても
まじめに生きるなど できやしない

人は 泣く時も 笑う時も
起きていても 寝ていても

早死にしても 年取っても
寒い時も 暑い時も

お天道さまに見られていても
まじめに生きるなど できやしない

誇りなんて 洒落みたいなもの
毒にも 薬にもならない

感極まっても どん底の気分でも
いつでも どこか演技している

せりふを口にして 生きているわけだ
この世界は ただの芝居にすぎない

いつだって まじめに生きられやしない
お天道さまが見ていても

そう この世界
世界なんて ただの芝居だ


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